マイクロソフト Dynamics ERP のお客様事例

環境の変化と熱くなる在宅消費のなか、葳訊企業がデジタルツールでハイスピードに変化する消費者のニーズを掌握

近年、生活スタイルの変化に伴い、外出して買い物する消費者が減少し、店頭販売の小売業に大きな影響を与えています。一方在宅消費の盛り上がりに対して、各種大型ネット販売ECプラットフォームも積極的に応えています。台湾中小企業は現在の市場の激しい変化に対応した精確かつ素早くビジネスチャンスを狙うため、データの流れから意識の流れに至るまで、デジタルトランスフォーメーションへ向けた一歩を踏み出そうとしています。

イヤフォン、電子アクセサリ、携帯電話の販売業として、オンラインモール、テレビショッピング及び実店舗を経営し、26年の歴史を持つ葳訊企業は、他の台湾中小企業と同じく、機敏で柔軟な対応で適応することで、積極的に市場を広げています。

2019年、継続して営業業績を上昇させていた葳訊企業は、旧態依然とした思考を捨て、Microsoft Dynamicsのエンターテインメントリソースプランニング(ERP)ソリューションを導入し、デジタルトランスフォーメーションに向けた大きな一歩を進みました。彼らはなぜこの時期に、この方法を選んだのでしょうか?

市場のニーズに応えた結果、流通情報がリアルタイムで対応していない状態に

「消費形態はいつも変化しており、多くの企業が私たちと同じように、市場の挑戦と向き合っています。」葳訊企業の何怡均副理はそう話します。より消費者に近づくため、チャネル販売や実店舗での小売販売の他、eコマースを立ちあげてオンラインショップを開設しました。「毎日24時間、製品のコストと変わり続ける価格の変化を見られるようにしたいし、携帯電話の識別番号(IMEI)と在庫は記録が必要です。財務と管理部門は膨大で複雑な作業に面していました。」

特に、葳訊の実店舗とECプラットフォームシステムのデータが統合されていなかったため、販売状況を把握するためには人力をかけてPOSシステムとオンラインモールのデータを整理してまとめる必要があり、リアルタイムで在庫と入荷のニーズを反映させるのが難しい状態でした。この痛恨のウィークポイントに面した時のことを、何怡均副理はこう話しました。「内部プロセス全体を最適化する、より精確で、自動化された、より柔軟に対応できるERPシステムが必要でした。」

葳訊企業のデジタルニーズとトランスフォーメーションが差し迫ったものになったのを受け、K&S Informationの彭建偉コンサルタントは問題の整理とMicrosoft Dynamicsソリューションの導入を支援しました。「トランスフォーメーションは一度で行えるものではありません。それに今の問題と将来的なニーズを満足させるために、柔軟性の高いシステムの統合が必要でした。」と彭コンサルタントは説明しました。

包括的にシステムを統合してデータを連携、シームレスに未来へとつなげる

葳訊企業がPOSシステムと財務システムが連携されていなかった、人力を割いてデータの整理と統計をしていた時期は、大勢の人と時間を使っていただけでなく、入力ミスによる漏れを心配しなければなりませんでした。「ERPシステムの導入で、異なるチャネルのシステムデータを素早く統合でき、作業効率が向上しました。インターフェイスの操作と連携が便利になり、売上と財務状況をより正確に把握できるため、より効率的にリアルタイムでの意思決定が可能になりました。」と彭コンサルタントは説明しました。

インキュベーションからディスカッションを経て導入が実行され、2020年初め、Microsoft Dynamicsが正式に稼働しました。「Microsoft Dynamicsは財務システムと発注・販売・在庫を管理する基幹システムを統合しただけでなく、作業効率を大幅に向上させました。例えば過去に2〜3人を使ってプラットフォームの異なる出荷・入荷データの入力、商品の転送と請求書の発行をしていたのが、今はたった一度の入力動作で、全ての在庫を簡単かつクリアに把握できます。」と何怡均副理は笑いながら言いました。「しかもシステムチェックのおかげで、出入力の動作を確実に実行しさえすれば、商品の配送までエラーに気づかないなどというエラーもなく、配送時間と宅配のコストを大きく減らすことができました。」

葳訊企業は引き続き新たなるイノベーションの一歩を踏み出すため、将来的にもMicrosoft DynamicsのクラウドソリューションであるDynamics365を選択し、さらに企業展開のためのニーズを全面的に満足させていく予定です。

正しい選択で、企業の永続的な経営の秘訣を掌握

「中小企業の特徴のひとつとしてリソースの有限性が挙げられます。お金は適切に使われなければいけません。」と、台湾Microsoft Dynamics 事業部プロダクトマーケティング詹宗翰協理は説明します。「特徴のふたつ目は良い人材を見つけにくいことです。中小企業のチームはより十分な戦闘力を発揮する必要があります。ですからソリューションで、使いやすさ、安全性、拡張性のポイントを満たしてこそ、中小企業のニーズに応えられるのです。」

中小企業のデジタルトランスフォーメーションの需要に対して、台湾Microsoftはまず企業の経営上発生する可能性のあるデータをひとつのプラットフォームに集め、整理し統合することで未来の経営管理を助けると提案しています。その次が膨大なデータから有用なインサイト(洞察)を生成することです。

「過去成功した経営の心得や経験も大事ですが、市場の変動が激しくなるにつれ、過去のデータからチャンスを見つけ出すことで、チームがより楽に外部の競争に立ち向かうことができると信じています。」詹宗翰協理はそう指摘します。良いプラットフォームはデータをシェアし、チームの協力体制をサポートします。データの流れから意識の流れを汲み出し、経営効率とチームワークを同時に向上させていきます。

特にクラウドソリューションは小企業のコストを削減することを最大の特徴としています。導入することで企業は自分のサーバー室がなくても、節約できた運営管理のコストで可拡張性を備えた、安全と法規も守られたシステムを活用できます。システム維持に複雑な作業は台湾Microsoftに任せ、イノベーションと創造力を伸ばして、ビジネスチャンスの開拓に注力することで、企業は永続的な経営を成功させる鍵を掴めるのです。

記事は、ビジネスウィークから転載 :https://www.businessweekly.com.tw/business/indep/1000368

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