ハイテク印刷市場をリードする東遠精技、新しいERPシステムで優位性を大幅に向上

Microsoft Dynamics AXで小規模精鋭の経営戦略を貫き、エンタープライズアプリケーションを統合して外部パートナーを支援

「時は金なり、そして最高の競争力でもあります。企業としては待ちの姿勢ではいけません。随時調整可能な体制であるべきです。私たちはMicrosoft Dynamics AXの柔軟性の高いカスタマイズ性、馴染みやすく管理しやすい利点に注目しました。また我々の小規模かつ効率の高い経営戦略を実現し続けるよう、IT自動化による人材ニーズの削減を図りたいと思っています。」

問題の状況

自主開発、製造、販売とサービスの実力がある東遠精技は、3Cタッチパネルのスクリーンプリント市場において7割以上のシェアを獲得しています。第一世代のiPhoneから現在ヒット中のMicrosoft Surface Pro3にまで使われており、優れた安定性と精密度を見せています。

しかし業務の急速な成長に20年近く使用していたERPシステムが対応しきれなくなってきたため、東遠は企業アプリケーションプラットフォームをMicrosoft Dynamics AXに一本化し、MRP、BI、APS、CRMとSCMなどの機能モジュールと統合して、使用対象をさらに外部のベンダーとディーラーに拡大していく予定です。

東遠精技の陳東欽董事長は「時は金なり、そして最高の競争力です。企業としては待ちの姿勢ではいけません。随時調整可能な体制であるべきです。私たちはMicrosoft Dynamics AXの柔軟性の高いカスタマイズ性、馴染みやすく管理しやすい利点に注目しました。また我々の小規模で効率の高い経営戦略を実現し続けるよう、IT自動化による人材ニーズの削減を図りたいと思っています。」と語っています。

カスタマイズ開発で築き上げる業界リーダーのベストプラクティス

東遠は現在、市場において唯一平面、曲面スクリーン印刷機、ロールツーロール式スクリーン印刷機、回転ドラム式スクリーン印刷機を設計から、生産、販売まで一手に行えるサプライヤーです。その応用範囲は自動車、建築物、家電製品、バイオメディカル、広告など、幅広く網羅しています。台湾と中国に工場を設置しているほか、東遠は世界中に40社もの代理店があり、業務の範囲は70カ国以上の国家に広げています。

しかし従来のERPシステムは20年近く使用されてきたため、アップグレードにしても機能不足の問題に直面せざるを得ませんでした。ERPシステムの交換を決定した東遠は、適用性、機能性、完成度、メンテナンスの容易性、導入コスト、およびベンダーのサービス能力、製品の成熟度と全体のパフォーマンスなどを条件に、7、8社の国内外のブランドを評価しました。

その中からMicrosoft Dynamics AXが選ばれたポイントは、一元化したプラットフォームで統合性の高いソリューションを提供していることです。CRM、BI、MES、APS、Workflowがすべて含まれているのに比べ、競合他社製品は必要な機能を別途購入する必要がある上、ソフトどうしの連携も複雑で困難です。また、Microsoft Dynamics AXはOfficeおよびSQL Serverデータベースと密接に統合されていて、社内にもMicrosoftの技術に精通した人たちも十分いることから、東遠が自身でシステムをメンテナンスできるため、ベンダーに依存する必要も、高額なコストをかけ続ける必要もありません。

東遠精技総経理室協理張楷氏は、「東遠は世界一の業界リーダーです。独特な精度と生産システムで、誰かのやり方を真似るべきではありません。東遠独自のベストプラクティスを築き上げるべきです。」と強調します。K&S InformとMicrosoftのチームの協力の下で、Microsoft Dynamics AXですべてのシステムを統合し、いつでもカスタマイズで新機能のモジュールを開発可能になるという東遠の期待は実現しました。

自動化、少人化、無人化の三段階目標

工場でもITでも、 「自動化、少人化、無人化」は今までずっと東遠が追求する三段階目標です。例えば、早くも十数年前から東遠は同業者よりも三、四倍もの投資をして自動化の機械を購入し、第一線で必要だった技術者を基礎オペレーターで足りるようになりました。現在、業界における人員欠如状態に比べ、効率が上がっただけでなく、人件費の変動による影響も受けずに済みました。

陳東欽董事長は「東遠は新技術の研究開発をすると同時に、同業他社よりも生産やIT自動化に投資する勇気があったからこそ、少人化を早く実現できましたし、将来的な無人化への優位性もあります。このほか、自動化でより速く、効率よくレポート化を実現させ、リアルタイムで分析と意思決定ができます。これも競争のための必要な基本条件と言えます。」と指摘しています。

実は今まで東遠が使用していた企業アプリケーションシステムは複数の異なるメーカーで成り立っている統合性が低いものでした。オンタイムの生産と研究開発の進度をオンタイムで把握できず、全体のリターンシステムも欠如していました。たとえば在庫機器、日数、予定納期などの重要な情報は、全部電話でやりとりしていました。しかし業務量の急速な増加に伴い、手作業ではますます対応しきれなくなり、ミスも発生しやすくなりました。

Microsoft Dynamics AXを通じて、東遠は包括的かつリアルタイムで統合された管理プロセスを構築し、各部門の人員がいつでも自分の業績、進度分析、適切な管理ができるように望んでいます。重要なのは皆が各自で自分のことをするのではなく、同じシステムを使うことで正確なデータを共有し閲覧できることです。

全機能を一元化したプラットフォームで企業内外のニーズに対応

張楷協理は「東遠は2015年1月に導入プロジェクトの第一段階を始め、一年かけて仕入、販売、在庫、MRPなどの基本機能モジュールの構築を完成させる予定です。2016年には第二段階のBIおよびAPSシステムを、続けて第三段階であるCRMとSCMシステムを構築し、台湾中国両拠点で同時に稼働させます。特筆すべきはMicrosoft Dynamics AXの国際化への優位性により東遠の全世界の代理店と海外拠点がリアルタイムで在庫を把握しながら販売できるのを期待できることです。」と説明しました。

導入のパートナーの面では、K&SInformが専門のコンサルタントチーム、豊富な業界導入経験、実証的な導入プロセス、優れたカスタマイズの能力で、東遠から高い信頼を得ました。そのほか、Microsoftチームもまた、東遠の将来のニーズを見据えたニーズを支援するため、セキュリティ、モバイル化、クラウドを含むバックエンドの統合を手助けしました。

陳東欽董事長は「小規模で効率の高い会社を作りたいです。なぜなら将来世界で人材争奪戦が繰り広げられるに違いないからです。人材を探しにくいだけでなく、良い人材の賃金もどんどん高くなる一方です。逆に、人手が要らなければコストも下がります。ですから、コンピューターを使える部分は人手をかけないようにします。Microsoft Dynamics AXはそんな効果をもたらしてくれます。」と語っています。

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